藤沢久美の社長Talk

今週の社長Talk


2008年1月29日放送
TOA株式会社
代表取締役社長 吉川 隆典さん

機器ではなく「音」を売る、世界トップ企業

世界トップ企業への道筋は、創業来73年間の「音」にこだわったモノづくりを続けてきたことにある。その哲学の伝承はいかにして行われてきているのかを聞いた。



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対談を終えて

 
音にこだわり70年

私たちの日々の安全を担保してくれているもののひとつに、「音」がある。駅や建物の中などで、流れてくる「アナウンス」は、私たちが安全に電車に乗ったり、建物内を移動したりするために欠かせないインフラだ。そんな「音」にこだわって、創業来70年以上も、音響機器を作り続けている企業がある。
今回お会いしたのは、TOA株式会社、代表取締役社長の吉川隆典さん。空港や駅、デパート、ホールなど、様々な場所で聞こえてくる音を出す音響機器のほとんどを同社が作っている世界2大メーカーの一社だ。

世界初は、机の上では生まれない

同社の創業来の企業哲学は、「機器を買っていただくのではなく、音を買っていただく」。音へのこだわりは、今では、音を消す音を出すシステムを、世界で初めて実用化するに至っている。こうした、あくなき音へのこだわりが、「世界初」の様々な機器の開発につながっているのだが、吉川さんは、音へのこだわりに加えて、さらなる要素があるという。「世界初は、机の上で考えても絶対できません。ほとんどはお客様に教えていただいて、お客様のお困りごとを何とか解決して差し上げることはできないかと取り組んだ結果、できてきたものです」と吉川さんは言う。
こうした企業文化を守るため、吉川さんは、開発担当者に、年に1週間は開発拠点を離れ、顧客先に出向くことを進めているそうだ。お客様のニーズを聞いたり、ほめられたり、しかられたり、そうした関係の中から、自分たちの持つシーズを新たな形で活かした製品が生まれてくる。

最近の若いものは・・・

そして、吉川さん自身も、現場を担う従業員たちとの対話を大切にしている。従業員の声を聞くと同時に、同社がいかにして世の中の役立つことを実現し続けてきたのかという志を語るのだという。「最近の若い者は・・という言葉がありますが、今の若い人も捨てたものではありません。志や夢をちゃんと提供すれば、彼らは我々以上の力を出してくれます。頼もしいですよ」。吉川さんの従業員の方々への信頼の厚さを感じる一言だ。


会社データ

URL http://www.toa.co.jp/
設 立 1934年9月
上 場 1977年9月 大証2部上場
1996年8月 東証2部上場
1997年12月 東証1部・大証1部市場変更
銘柄コード 6809(Yahoo!で株価を見る
資本金 5,280百万円(2007年9月末日現在)
従業員数 連結2,432名・単体713名(2007年9月末日現在)
主な業務 交通施設の案内放送やホール音響システムなどの業務用音響設備と、防犯カメラを中心とした業務用映像機器の専門メーカー。中国などアジアでの生産拡充。



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