藤沢久美の社長Talk


今週の社長Talk


2009年1月20日放送

株式会社 エーワン精密
取締役相談役 梅原 勝彦さん

不況こそチャンス。38年間、黒字を実現。

創業来38年間の平均経常利益は約40%。一度も赤字に陥ったことはないと言う創業者、梅原さん。製造業でありながら驚異的な業績を上げ続けた経営哲学は、必聴だ。



主な内容

1)38年間、平均売上経常利益率、40%超
2)「設備と人は、常に過剰」の理由
3)税金を嫌がる経営者は、いい会社なんか作れない
4)人づくりに必要なのは、言葉ではなく後ろ姿
5)不況の時こそ他社との差をつけるチャンス
6)「43年間、一切値上げなし」実現の背景
7)ライバルは作ってもいいけれども、敵は作ってはいけない
8)経営者の引き際と次の役割

対談を終えて

 
過剰を維持して、38年連続黒字

 グローバル化の中で企業が生きていくためには、経営の効率化が必要であるということは、誰もが認識していることだ。そのためには、業務プロセスを見直し、無駄を省かなくてはいけない。こうした取り組みをしているうちに、会社の中は、ぎりぎりの人員で一人ひとりが目一杯の量の仕事に取り組むことになり、残業が増えてしまう。これが、昨今の多くの企業の姿のように思う。
 そんな中、「設備と人はいい意味で、いつも過剰」と豪語し、創業来38年間黒字を維持し続けている会社がある。それが、今回お会いした株式会社エーワン精密取締役相談役、梅原勝彦さんだ。

値上げなし、余剰ありで、信頼獲得

 エーワン精密では、常に設備も人も、約2割程度ゆとりを持たせているという。しかも、製造販売しているコレットチャック等の部品の値段は、創業来ほとんど変わらないという。値上げもせず、人も設備も余剰に持ち続け、なぜ、黒字を上げ続けることができるのか。疑問に包まれる。
 その理由の一つが、同社の製品とサービスの質の高さだ。同社では、他社で30分で作るモノでも、1時間かけて作ることも多々あるという。それは、製品の精度へのこだわりがあるからだ。一方で、急な注文に対しても速やかに対応するサービスの高さも持っている。まさに2割のゆとりがあるからこそ、品質にもこだわれるし、急な注文にも対応できる。
 
経営は修行だね

 こうした余剰のことを、梅原さんは、「無駄ではなく、ゆとりだ」と言う。そして、このゆとりの維持を支える物が、資金的ゆとりと精神的ゆとりだ。創業者である梅原さんは、会社の利益を必要以上に個人のものにせず、できるだけ会社へ再投資した。それは設備投資であり、人への投資である。
 しかし、ここでも必要以上の投資は行わない。どんなに最先端の工作機械が開発されても、自社が求める精度以上の能力を持った機械を買うことはない。常に身の丈だ。
 梅原さんは、常に身の丈を知り、その身の丈を少しずつ高めていく努力をしてこられたのだと思う。できそうでできない「身の丈経営」を実践してこられた梅原さん。「経営は修行だね」。この言葉にすべての答えがあるように思う。


会社データ

URL http://www.a-one-seimitsu.co.jp/
設 立 1965年5月
上 場 2003年3月 JASDAQ
銘柄コード 6156(Yahoo!で株価を見る
資本金 292百万円
従業員数 92名(2008.6.30現在)
主な業務 小型自動旋盤等で用いられるコレットチャック等の製造・販売、小型自動旋盤用カムの設計・製造・販売、各種切削工具の再研磨加工・特殊工具製作



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